法人 (事業本部) |
NPO法人 楽 |
本拠地 住所 |
神奈川県川崎市幸区幸町4-18-8 |
電話番号 | 044-522-4910 |
種別 | 小規模多機能型居宅介護 |
事業所 | ひつじ雲 |
定員 | 登録定員:27名 通い人数:15名/日 宿泊者数:4名/日 訪問人数:状況により対応 |
目次
法人の特徴(NPO法人楽)
【魅力的なポイントは大きく分けて3つあります】
・近所の方との交流が魅力的!
介護サービスを受ける方、サービスを支えてくれる方。地域の住民同士での助け合いが盛んで、人との繋がりができています。食事会やCafe、お祭りなど交流イベントも開催しています。
・おだやかな時間を過ごせる
おだやかに過ごすためには健康であることは欠かせません。
「口腔ケア」「嚥下機能低下を防ぐ」などの取り組みも行い、利用者が健康的に日々を送れるよう工夫しています。(週1回歯科衛生さんの口腔内の確認、食事メニューは栄養士が作り、全て手作りで優しい味・食感です)
・家族とのコミュニケーションも充実
安心して過ごしていただくためにも、家族とのコミュニケーションも積極的に行っています。家族を含めた関係性の構築は、安心して利用していただくために必要不可欠です。
ご近所さんに遊びに行くような感覚で。(コンビニを改修・介護職員の声と建築科の大学教師の助言を頂き完成しました)
日本舞踊の先生をお呼びして座りながら出来る舞踊をレクチャー
町内会のお祭りは男性陣大活躍!神輿担ぎはお手の物
TOPメッセージ
柴田範子さん
法人理事長
元東洋大学准教授(専門分野:高齢福祉、認知症)
かいごのじかん
柴田さん
介護保険が始まる一年前まで公務員ヘルパーとして働いていました。
上智大学の中に夜学の社会福祉専門学校があって、縁あって1999年4月から介護福祉士を目指す学生の教員になりました。学生たちの実習先にも足を運ぶようになったんです。
教員になったのが介護保険が始まる前年、翌年の4月から介護保険が始まり、施設の中も落ち着いておりませんでした。実習先の施設職員のお年寄りに対する姿勢が、学生にとっては学んだことと大きくかけ離れていたんですね。当時、これではお年寄りの生活の場としてどうなんだろうと疑問に思いました。
介護保険下では、誰でも法人を作れば挑戦できましたので、5年間お世話になった上智社会福祉専門学校を辞めて自分でNPO法人をやってみようと思ったのがきっかけです。
かいごのじかん
NPO法人 楽 の活動内容
について教えてください。
柴田さん
小規模多機能型居宅介護事業として、地域に根付いた支援を行なっています。
早い出会いから人生の最期までのお付き合いをさせてもらっています。特定非営利活動法人楽を設立し17年。小規模多機能型居宅介護ひつじ雲を運営し15年になります。
事業所としての機能の他に、市からの依頼で低所得層で住まいに困っている方の住まい探しを不動産会社の協力を得て行なっています。
住まいが見つかってからも生活が安定するように継続支援もしています。これは各都道府県や政令指定都市が居住支援協議会というものを作り、その協力事業所として活動している形になります。相談を受け、一緒に探し、本人が納得する住まいを見つけ、そこから生活が安定できるように一緒に考えます。活動をするには人を知るということが何よりも大切なことだと思います。
また、非常勤職員は近くの方が多いのですが、地域に顔見知りが多く助けられています。
もしかすると、将来的にはNPO法人楽の介護の姿としては、地域の住民の協力を得ながら行うことが一番望ましい姿なのかもしれません。
かいごのじかん
介護に向いている人
とはどんな人でしょうか。
柴田さん
頭で動く人は難しいと思います。想像力を働かせ、もっと面白くなりそうなことを提案されるのはいいと思いますね。頭だけで考えていると、お年寄りの状態は変わりますので、介護は楽しくないと思います。
また、専門性については後からついてくるものだと思います。そのお年寄りに課題が生じた時、そこには絶対に知識や工夫が必要になります。学生時代に学んだ知識・技術を生かし、それでも足りない場合は専門職から聞いたり、学生時代に学んだことを振り返り、専門性を高めていくことが介護の専門職なのかなと思います。
ですから、一番最初は馴染めるか、馴染めないか。そして、相談できる人がいるかどうかが大切だと思います。「忙しいけれど面白い」と思える人は長続きできると思います。
かいごのじかん
柴田さんが専門とされている
認知症ケアについて
教えてください
柴田さん
認知症の方は同じことを何度も繰り返し言ったりされますが、それ以外は普通のおじいちゃんとおばあちゃんです。それぞれの歴史を背負っていらっしゃいますし、それをめんどくさい、怖いと思ってしまうのは良くないと思います。
お年寄りはすぐに思ったことを言葉に出すのに、ある程度の時間が必要です。若い方のように、すぐには行動に移せなくなります。年をとるとはそういうものなんだって思ってしまえば、あとはそんなに違わないと思います。
「この人の生活ってどうだったんだろうな?」と、若い頃からの人生背景を考えてみると、家族との接し方、在り方も見えてくるところがあります。病気がそうさせている部分もあるということを理解すると、もっと介護という仕事が楽しくなると思います。
スタッフメッセージ
片桐さん
ケアマネージャー
当法人に勤めて10年目
かいごのじかん
介護の仕事にやりがいを感じたエピソード
を教えてください。
片桐さん
単純ですが、身体的に困っている方のお手伝いをして、生活がしやすくなって嬉しそうな姿を見ると、手伝って良かったなと思います。今後は介護が必要になる人が増えてきて、支える人が少なくなると思いますので、介護事業所だけではなくて地域の方も巻き込んでどう支えていこうか考えていくことが大切だと思いますね。
かいごのじかん
コミュニケーションで大切にしていること
を教えてください。
片桐さん
声を発して欲しい方にはこちらから話しかけ、会話ができる方とは世間話もするというように個々に対応しています。天気のいい日は外出もしますし、施設の造りも生活感のある普通のおうちのようになっていて、暮らしの中で「暇だから立ち寄るところ」という設計になっていると思います。
スタッフメッセージ
鈴木さん
当法人歴11年目
新人職員の教育を担当
かいごのじかん
仕事を始める前と後とで
介護のイメージの変化
はありましたか?
鈴木さん
介護に対する事前のイメージは特にありませんでした。人の命に関わる仕事なので、「日常的なこと」という意識でやっていて、3Kを感じることはそれほどありません。排せつ物等に関しても、そういうモノだと思ってやっていますね。
かいごのじかん
NPO法人楽の
スタッフ同士の関係性
について教えてください。
鈴木さん
年齢層は高いですが、離職率は低く、職員同士の人間関係はとても良好ですね。メンバーが変わらない点は、利用者さんの家族にも安心感を与えていると思います。
過去の利用者さんのご家族が会いに来てくださることも多いんですが、当時からほぼ変わらないメンバーがいるので関係が長く続いていると感じます。「会えなくなると寂しい」と言っていただくことも多いので、利用者さんだけでなく、ご家族の方ともいい関係が築けているのは良いところだと思いますね。
取材まとめ
今回は「NPO法人 楽」さんを取材させていただきました。
小規模多機能型居宅介護という地域密着型サービスの色が出ていて、住民との距離の近さや地域で支え合う暖かさを感じました。大学時代の同期も職員として働いており、世代関係なくコミュニケーションが盛んで風通しの良い空間だなという印象でした。
地域に溶け込むというのはお互いの信頼がないと難しいことだと思うので、理事長をはじめとするスタッフの方の人の良さ、仕事ぶりが買われているんだなと感じました。
貴重なお話をありがとうございました!
当社が展開していく「かいごのじかん」は無料のWEB介護マガジンです。ですが営利団体として多くのユーザーを集めて介護を初めとする福祉分野で悩んでいる人のプラットフォームになっていく必要があります。見て頂いているユーザーに対してもっと有益な情報を揃えることが必要だと思っておりますので、今後の記事にも期待していただければと思います。
それではまず、
法人立ち上げのきっかけ
について教えてください。